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 遺言の日?!−遺言で相続に失敗しないために−
日本弁護士連合会は、4月15日を「遺言の日」と定め、各地の弁護士会で遺言・相続に関する相談会や講演会を行っているそうです。
なぜ4月15日なのかというと、「よ()い、いご(15)ん」の語呂合わせだそうです。
「遺言」は一般的に(ゆいごん)という読み方で知られていますが、法律用語では(いごん)と読みます。

遺言を作成し、相続に備える方は年々増えています。
下に遺言公正証書の作成件数表を掲載していますが、平成7年には年間46,301件だったものが、平成16年には年間66,592件と、約1.4倍にも増加しています。

 遺言公正証書作成件数(全国)
件数 件数
平成7年 46,301 平成12年 61,255
平成8年 49,438 平成13年 63,804
平成9年 52,433 平成14年 64,007
平成10年 54,973 平成15年 64,376
平成11年 57,710 平成16年 66,592

この表の件数は、公正証書遺言のみの件数ですから、自筆証書遺言などを含めると、実際に遺言を作成している方は、おそらくこの数字の3倍もしくはそれ以上いらっしゃると考えられます。

これだけ一般的になってきた「遺言」ですが、きちんと法律にのっとった形で作成しないと、遺言の役目を果たさないこともあります。
そういう意味では、公正証書遺言は安全です。
費用はかかりますが、公証人が作成してくれるため、不備があるということはまずありえません。
自分で作成するのが不安な方は、公正証書遺言を作成するほうが良いと思います。

では、手軽に書ける自筆証書遺言はどうでしょうか?
自筆証書遺言は、自分ひとりで書いて、他の人に相談もしない場合は、自分できちんと法的に不備のない遺言を書かなければなりません。
法的に不備のある遺言は、無効となり、希望したとおりに相続が行われなかったり、相続人どうしで争いがおこったりするかもしれません。
自筆証書遺言の作成方法については、自筆証書遺言のページをご覧いただきたいのですが、ここでは、実際にどんなことに注意して作成すればよいのか、具体的な失敗事例をとおして見ていきたいと思います。

ワープロで作成したものは無効!
自筆証書遺言の要件の1つに、全文を自筆することというものがあります。
それゆえに、遺言書をワープロで作成したものは無効となり、いかに文章の内容が適切であっても、遺言書としての効力はありません。
同じように、誰かが代筆したものも無効となります。

印鑑を押し忘れたら無効!
自筆証書遺言には、本人の印が押されていないといけません。
文章を自筆することに一生懸命になって、印を押すのを忘れては、遺言書が無効となってしまいますので、最後にきちんと確認する必要があります。

日付は適切に記入しないとダメ!
自筆証書遺言には、日付が記入されていないといけませんが、時節の便りのように、「○年△月吉日」などのように、「吉日」という表現で記入してはいけません。
自筆証書遺言の日付は、遺言作成日が特定されなければならないという意味があり、「吉日」は1ヶ月の間に何日かあるために、遺言作成日が特定されません。
このために、「吉日」という表現の遺言書は無効となります。
この原則では、「○年の誕生日」などの表現では有効となりますが、一般的には、「○年△月□日」などのように、誰が見てもすぐに分かる表現が好ましいですね。

夫婦共同の遺言は禁止!
遺言は共同ですることができません。
民法第975条には、「 【共同遺言の禁止】遺言は、二人以上の者が同一の証書でこれをすることができない。」と定められています。
長年連れ添ったご夫婦であっても、同じ用紙に二人で遺言を書くと、無効になってしまいます。
遺言書を書くときは、ひとりひとり別々の遺言書を書くように注意しなければなりません。
ただし、判例では、ふたりの遺言書として数枚の用紙が綴じられたものであっても、ひとりひとりの遺言書として容易に切り離すことができる場合に、共同遺言にあたらないとされたものもあります。

自筆証書遺言には、以上のように注意しなければならないことがたくさんあります。
この他にも、自分で保管するために紛失してしまったとか、発見されなかったという場合もあります。
遺言書の文章にも注意しなければなりません。
遺言書を書く場合には、不備のない、法的に形式のととのった遺言を残すためにも、弁護士や行政書士などの専門家に相談することをおすすめいたします。
また、自筆証書遺言よりも公正証書遺言のほうが法的に完全に保護されていますので、そちらを検討することも考えてみてはいかがでしょうか。

どちらにせよ、遺言書は自分の意思を遺族に伝えたり、相続の争いを防いだりする大切なものですから、きちんとしたものを残すよう心がけたいですね。

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